映画『ボディビルダー』率直レビュー|競技者が感じたリアルと違和感

編集部注:この記事はAmeblo掲載記事を、現在の視点で読みやすく再編集したものです。

12月19日(金)公開初日に難波の映画館で11時台の回の『ボディビルダー』を観てきました🎞️

原題は『Magazine Dreams(マガジン・ドリーム)』、雑誌の表紙を飾ることを夢とした主人公の物語。

『ボディビルしてて、洋画好きとしては、これは観ないわけにはいけないだろう!』と思って公開初日、1番早い時間で観ました。

ボディビルというマニアックな題材の映画ですが、会場の入りはまあまあといった感じでした!

※以下ネタバレ含むのでご注意を🙇‍♂️

🎬 映画『ボディビルダー』とは?

アメリカの片田舎で、病気の祖父を介護しながら暮らす青年キリアンが、世界一のボディビルダーになり、雑誌の表紙を飾る夢を追い求める物語。

主人公の過酷なトレーニングや食事制限、そして孤独な生活が描かれ、やがてその純粋な夢が狂気へと変貌していく――というダークヒューマンドラマ。

主演は『クリード 過去の逆襲』などで知られるジョナサン・メジャース。役のために実際にかなりの肉体改造を行ったと報じられており、ボディビルのリアルさが映像にも反映されています。

日本語字幕の監修にはプロボディビルダーの山岸秀匡さん。

率直な感想

結論から言うと、個人的な感想としてはちょっと期待外れでした💦

ボディビルダー版『ジョーカー』と言われていましたが、ジョーカーほどのカリスマ性やアクションもなく、なんとなく『ジョーカーっぽい』。

ジョーカーも映画館で観て

すごく好きな作品😊

雰囲気や内容で言うと、マーティン・スコセッシのタクシードライバーの系譜でもあるのかなって感じですね。

ジョーカーではこのタクシードライバーの

オマージュもたくさんありましたね

とにかく雰囲気がずっと暗い。終始、主人公が不幸へと堕ちていく。(だいたい自業自得なんですけどね笑)

まぁ暗いのは良いんですけど、エンタメ要素もなく、主人公が何をやらかすのかをソワソワしながら見守るような感じでした。

もちろん映像の質や俳優の演技(ジョナサン・メジャースがすごく良かった!!)には見どころがありますが、以下の点が自分にとってマイナスでした。

・ボディビルの暗い側面が強調されすぎ。

この映画は、主人公の「狂気」や「精神の崩壊」が中心になっていて、ステロイドの多用や薬の影響による身体不調・攻撃性の描写が多く描かれていました。

ボディビル文化の危険性や過酷さを描く意図は理解できるものの、エンタメ要素がなく救いようの無さが続いてます。

個人的にボディビル興味ない人が観たら『ボディビルってこんな世界なの⁉︎😳』って思われるのもなんかなーって感じです。

(そもそもボディビル興味ない人は観ないとは思うけど笑)

・物語の構成がありふれた孤独の物語

主人公は孤独でコミュ障で、精神的に不安定という人物像です。近い作品の『タクシードライバー』や『ジョーカー』は好きなんですけど、『ボディビルダー』は内面と外界との衝突を延々と描くだけで、物語としての起伏が少ない印象でした。

もっとエンタメして欲しかったなー!って思いがあります。

・観終えた後の余韻が少ない

映画のテーマを考えると、ボディビルという文化への共感や筋トレがもたらすポジティブな価値観も少しは入れて欲しかったなって思います。でも実際にはそれらがほぼ描かれず、観終えてもモヤモヤっと消化不良って感じでした。

ずっと辛い現実が叩きつけられるストーリーだったので、どうせならラストもそのまま突っ切った方が良かったのでは?と思いました。

良いところで言うと、主人公を演じたジョナサン・メジャースの狂気の演技はすごくよかったです✨

また、感情の起伏がポージングに現れていたのも良かったですね。

あとは有名なボディビルダー、マイク・オハーンが出ていたり、しれっとブランドン・ヘンドリクソンが出ていたりとボディビル好きには嬉しい場面もありました。

あくまで個人的な感想なので、ご参考までに🙇‍♂️


初出:Ameblo(2025-12-19)|元の記事